データ収集を成功させるコツ

ソフトウェア開発をうまく進めるのに欠かせないことの一つが、データ収集です。データで語る、測ることができないものは制御できない等々、データ収集の重要性を指摘する名言はたくさんあります。しかし、わかっちゃいるけどうまくいかないんだよねえ、という組織が多いのも事実です。今日の話題は、このデータ収集です。

私もデータ収集には苦労しました。それはまだ、インターネットさえ登場していない時代のことです。今では想像もつかないでしょうが、紙とコピーと電話でデータ収集に日々格闘していました。毎週のプロジェクトマネジメント会議の資料を作るのに、夜中まで手作業でデータを集計する日が続いたし、出荷判定直前は徹夜が当たり前でした。データは、紙のコピーで提出されてくるので、自分で1件1件入力するしかなく、夜中に最新データを記入した新しいコピーを渡されると、また資料を作り直しでした。当然、データ収集は嫌がられました。ものすごく嫌がられた、と言っていいと思います。でも今では定着しています。データを見ずに開発を進めることはあり得ない、となっていると思います。

そんな経験から言えることは、データ収集は「協力してくれる人と進める、嫌がる人は放っておく」です。データ収集は不要とまで言う方はさすがにいないと思います。嫌がる方の理由は、データ収集は重要かもしれないが、メリットとデメリットを天秤にかけるとデメリットに軍配があがるということだと思います。その点、若い人は、たいてい協力的です。なんとなく重要だと思うので、素直に協力してくれます。そういう人たちと進めればよいのです。嫌がる人を説得するのは、時間もパワーもかかります。嫌がる人はたいてい経験豊かで一家言ある方ですから。そこに大切なリソースを費やすのはやめましょう。それより、収集したデータを使ってさっさと分析したほうがよいです。データ収集で成果が見えるようになると、いつの間にか嫌がっていた方も協力してくれるようになるものです。ただし、すぐではありません。3~5年はかかるでしょう。

3~5年なんて待てないよ、という反応は容易に予想できます。でもね、データ収集に悩むようになって何年経ちましたか? 10年位経っていませんか? 悩んでいるくらいなら、部分的でもいいから協力してくれる人とさっさと進めるほうが早いです。3~5年はすぐに経ちます。

私は、様々な組織でデータ収集と分析を推進してきました。最初はどこでも超嫌がる人は出てきます。でも、3~5年経つと確実に世界は変わります。粘ったほうが勝ちなのです。データ収集は「協力してくれる人と進める、嫌がる人は放っておく」、いかがでしょうか。